6年生の社会科の学習で、地域にお住いの市川氏、社会福祉協議会の永井氏、9名の地域の方々を講師にお迎えし、戦争時代から戦後時代の岩田地区の様子や、当時の人々の生活についてお話を伺いました。
初めに、市川氏から、戦争時代の学校の様子や生活の様子についてお話を聞きました。6年生の「戦争のとき、いいことはありましたか。」という質問に、市川氏が、しばらく考え、「いいことはなかったなぁ・・・。」と、しみじみ答えられました。浜松に艦砲射撃があり、大変怖い思いをしたそうです。つくづく、戦争のない平和な社会であり続けてほしいという思いを強くしました。
次に、戦後の岩田地区の人々の生活の様子について、9名の地域の方々からお話を伺いました。小グループによって話題は様々で、子どもたちは興味深くお話を聞きました。
(以下、小グループでの話題の一部)
・岩田小学校は、1学年2クラスあった。1クラス50人近くいたこともあった。
・ラジオしかなかったが、初めてテレビが出て、世の中の動きが映像で分かるようになって驚いた。
・テレビがなかったから、劇場へ映画を見に行くことが楽しみだった。
・電化製品が出始めた。(テレビ、洗濯機、冷蔵庫・・・)
・外に明かりがないから、夜出かけるときは、真っ暗で足元が全く見えなかった。
・夏はホタルが飛んでいてよかった。それだけ、水がきれいだった。だんだん、農薬など使うようになってホタルが住めなくなってしまった。
・家に自動車はないから、仕事へ行ったり出掛けたりするときは、バスか自転車。路線バスにはガイドさんが乗っていて、お客さんが多いときは、バスガイドさんが入口の扉のところで、車から落ちないように乗っていたこともあった。
・昔の岩田地区は、農家の家が多かったけど、会社等へ働きに行く人が増えて、農家が減った。
子どもたちは、現在の生活と比べながらお話を聞き、違いがたくさんあることに驚いた様子でした。岩田地区の昔のよさを知ることも、ふるさとを愛することにつながります。社会科の学習を進めながら、今後も、ふるさと岩田への思いを大切にしていきます。
堀内さん御夫妻の御協力により、5年生が運動場北側の畑でサトウキビを栽培しています。9日、堀内さんに教えていただきながら、サトウキビを収穫しました。子どもたちは、収穫したサトウキビを、節の間で切って中身をかじり、「甘い!」と、初めての味を味わいました。
子どもたちは、「これが砂糖になるんだ。初めて知った。」「沖縄で栽培しているサトウキビを、磐田市でも作ることができるなんて、ここら辺は暖かいということなんだと思った。」「思ったより、すごく甘い。」と、感想をもちました。貴重な体験ができました。堀内さん、ありがとうございました。
合唱作曲家の弓削田健介氏をお招きし、芸術鑑賞会を行いました。(子どもたちは、「ゆげたさん」とお呼びしました。)
弓削田さんは、全国を旅しながら、学校やホスピス等の施設を訪問し、演奏活動をされている方です。旅先での人との出会いや、旅先で感じたことや考えたことを、音楽にのせて子どもたちに伝えてくださいました。
合唱曲「しあわせになあれ」は、「♪目を閉じて 繰り返す あなたがくれた名前・・・」という歌詞で始まります。みんな目を閉じて、弓削田さんの歌を聴きました。やさしいメロディーは、自分のことを愛してくれている家族のこと、大切な人のことを思い浮かべさせてくれました。涙を流している子もいました。きっと、自分のことを大切に思ってくれている誰かがいるということを、改めて感じたのでしょう。スライドと音楽、弓削田さんの語りや歌声が、私たちの心の奥に沁み、会場全体が、温かな幸せな雰囲気に包まれました。
コンサートでは、弓削田さんが作曲した「しあわせになあれ」「図書館で会いましょう」の2曲を一緒に歌いました。歌は、不思議な力をもちます。心が明るくなり、気分もよくなります。この2曲は、子どもたちにとって、とても身近な曲になったようでした。子どもたちが、自分の存在の大切さ、命の大切さを、ふとした時に感じられるように、これからも歌っていきます。
コンサート後、子どもたちが、思い思いに弓削田さんに感謝の気持ちを伝えました。・・・「感動したよ。」「幸せな気持ちになった。」「ものすごく、よかった。」「すてきな歌をありがとう。」
会場を去るとき、子どもたちは、弓削田さんに手を振りながら、とても満足気なやさしい笑顔になっていました。
「しあわせになあれ」は、大樹祭でも全校で歌い、今後も歌い継いでいきます。
【子どもの感想】
・ゆげたさんの歌声で、世界をやさしくできる。そうなるといいなと、ぼくは思った。
・わたしも、夢に向かって努力したい。
・相手に伝える言葉が変わると、人の心も変わるということが、一番心に残った。
・自分の名前を、もっと大切にしたい。
・自分の名前、ほかの人も名前は、とても大切だと感じた。
・ゆげたさんの歌は、ぬくもりがあると感じた。
・目を閉じて聴いていたら、自分の名前を呼んでいるお母さんと、お父さんの声が聞こえた。
・歌を聴いて、みんな泣いていた。泣くということは、みんな、きれいな心の持ち主だと思った。